どうも、ゴ~チョです。
ジャグリングを覚え始めて、人前で披露する機会を得るようになると直面するのが
「始め方と終い方どうしよう問題」
です。べつに、3ボールカスケードの練習のときのように利き手に2個、逆の手に1個でおもむろにジャグリングを始めてもいいのです。ただ、どうせなら華やかにスタートしたい......そんな願いをかなえてくれるのが今回の技です。
オールリリーススタート
どんな技
上の投稿の1番目の動画です。片手に3つ持った状態で全てを投げ上げ、落ちてきたボールを順にキャッチしてジャグリングを始めます。続ける技は別にカスケードでなくても良いです。検定では判定基準に「技の後にジャグリングを6キャッチ以上続けること」とあります。ひとまずは基本となるカスケードにつなげられるように練習しましょう。
持ち方を確認しよう
3個オールリリースのときの持ち方は人によって違ったりするのですが、ここでは最もオーソドックスと思われる持ち方を紹介します。
まず小指で1個持ちます(A)。そして親指と人差し指で挟むように2個目(B)、最後に中指と薬指で支えるように3個目(C)を持ちます。
この持ち方で投げ上げると低い方からA, B, Cの順で上がります。当然キャッチもA→B→Cの順です。右手で投げ上げる場合は、左→右→左の順で取ります。
3個のボールがかたまって飛んでしまうと取るのが難しくなります。いい感じにばらけさせて飛ばすには、腕よりも手首の返しを使って投げる感覚をもつとよいでしょう。また、(B)のボールを親指で手のひら側に少し押し込んで、並びを"く"の字状(右手だと鏡文字ですが…)にしておくと縦に飛びやすくなります。
...このあたりの持ち方、飛ばし方については、うずさんの書いたマルチプレックスの解説記事で丁寧に説明されています。
こんな技につながる
そもそもオールリリーススタートで使っている「片手で複数のボールを異なる軌道で同時に投げる技術」はそれ単体で「マルチプレックス」という名前がついています。ちなみに、マルチプレックスのトスをサイトスワップで表現するときは、同時に投げる軌道をブラケット"[ ]"で囲みます。マルチプレックスカスケードのサイトスワップは、
[54][22]2
です。日本ジャグリング協会の合格基準には
74[22]
とありますが、これは成立しないように思います。似たサイトスワップに
[75][22]2
がありますが、これは6ボールの技です。
彼のことをマルチプレックスのみで語るのは言葉があまりにも足りないのですが、マルチプレックス応用の好例として次の動画を紹介します。
......サムネイルからしてすでにマルチですね。JJF2023チャンピオンシップ銀賞の松本燿介さんです。
トランジション(transition)とは、ある技から別の技への移行時に用いる動作のことです。カスケードやファウンテンからシャワーへのトランジションのときにマルチプレックスを利用することが多いですね。3個や4個のときはあまりありがたみを感じにくいのですが、5個以上のシャワーへのトランジションは見ていて爽快です。
初期のルーチン組み立てに重宝する技
オールリリーススタートは、検定8級で紹介したキックアップスタートと同じく、序盤のレパートリーとしては貴重な「スタート技」です。オールリリースの場合はさらに、投げ出す場所を足の下や肩越しにする等してアレンジを加えやすいのも使い勝手がよいですね。検定合格を抜きにしても、早く人前で見せられるようになりたい人は習得して損のない技だと思います。ではまた!
......検定7級その他の技
......記事を読んでも動画を観てもうまくいかない人は、ジャグラーの知り合いに直接教えてもらいましょう。ジャグラーの知り合いがいない方は、糟啓堂ジャグリング教室へ。zoomでのリモートレッスンも承っております。