令和元年初投稿にしてちょうど100個目の記事です。そしてこの技はぜひとも今日紹介したかった。ゴ〜チョです。
今回ご紹介する技は、いわゆる「日本式お手玉」とも呼ばれるシャワーです。
その6で紹介したハーフシャワーの、「ハーフ」が取れた上位互換技です。
(ハーフシャワーって何?な人はコチラ)
シャワー(shower)
どんな技?
【ジャグリング検定】7級 【初心者】【懇切丁寧】【解説】【ウィンブルドン感】
動画の0:54辺りの技です。なぜこの技を今日紹介したかったかというと、今日(5月1日)がシャワーのサイトスワップである"51"と一致するからです。動きとしてはいわゆる「日本式のお手玉」。左右の手が分業で違う動きをします。
ハーフシャワーの投稿でもご説明しましたが、"shower"は英語で「にわか雨」の意。最近知ったのですが、にわか雨を表す別の言い方に「驟雨(しゅうう)」というものがあります。
あれ?音が似ている...そして字面がかっこいい
つまり3ボールシャワーは
「参玉驟雨(さんぎょくしゅうう)」
中二心がうずきますね。あとTシャツとかにプリントしたら海外ジャグラーが欲しがりそう。
「お手玉」はけっこう忙しい
なまじ2個のお手玉ができてしまう日本人に、3個のボールを渡して「投げてみて」というと、カスケードの投げ方ではなくシャワーの投げ方をしようとします。しかし、手の忙しさやトスの高さを考えると、カスケードのほうが実は楽なのです。実際、同じ20キャッチでも、カスケードは10級~9級相当、シャワーだと5級相当になります。検定創設当初、「シャワー20キャッチ」は7級の選択技でしたが、現在の新検定では5級に昇格しています。それくらい、実は難しい技なのです。ただ、それを説明したところで長年染みついたお手玉の投げ方は簡単には抜けません(僕はこれを「お手玉の呪縛」と呼んでいます)。
どうしても「呪縛」が強い人は、3ボールカスケードより先に3ボールシャワーを練習してみてもよいかもしれません。実際に、カスケードより先にシャワーを覚えた方は一定数います。
それでも、当然ながら3個の「お手玉」は2個のお手玉よりも手が忙しいです。利き手でより高くボールを投げ上げるのももちろんですが、逆の手も「手渡し」からの進化を図らなければなりません。シャワーの場合、逆の手の動きは「手渡し」というよりも「直線パス」です。両手のあいだの距離をとったまま、直線的に投げます。このとき、逆手の位置を利き手よりもやや高くして重力も利用しつつ叩きつけるように投げるとより速いパスになります。「手渡し」を卒業して「直線パス」にするメリットは下記の2つだと僕は考えています。
- 逆手を素早く空(から)にできる⇒キャッチに費やす時間を増やせる
- 両手間の距離をとることができる⇒軌道が広がり見映えもよく、ボールがぶつかりにくい
まれに「手渡し」のまま3ボールシャワーができてしまう人がいますが、主に上記2つ目の理由から「直線パス」でもできるようになったほうがいいと思います(「手渡しシャワー」のまま突き詰め発展させていった先にどんなスタイルが待つのか、気になるところではあります)。
ボール2個でできる練習法
3個でひたすら練習してもいいのですが、行き詰まったら1つボールを減らして、下記の2つの練習をしてみてください。
1つ目の練習はシャワーのサイトスワップ"51"のうちの"1"のほうの練習です。とにかく「直線パス」に慣れましょう。テレビ等を見ながら、ボールから目を離していてもできる状態が理想です。
2つ目の練習は"5"の練習です。"5"というとこれは「5ボールカスケードをするときのトスの高さ」です。それを利き手はひたすら投げ続けなければならない。いままで紹介した技からすると未知の領域です。連続して"5"の高さを投げ続けることに、利き手を慣れさせましょう。初めのうちは逆手はキャッチしなくてもいいです。概ね逆手の位置にボールが落ちていれば良しとしましょう。
まずは得意な方向のみ集中して練習してもいいですが、5級の選択技には逆回りも出てくるので、ゆくゆくは両方向できるようになっておきましょう。
こんな技につながる
- 441(5級選択技)
- ボックス(6級選択技)
- スタチューオブリバティ(検定外)
- 3ボールハイローシャワー(検定外)
- 4ボールシャワー(2級選択技)
- 4ボールハイローシャワー(1級選択技)
441とボックスはシャワーで習得した"1"の直線パスが活かされます。ただし、シャワーに最適化しすぎて直線パスが斜めに傾かないように気をつけましょう。ボックスと逆方向のシャワーもできると、シャワー⇒ボックス⇒逆シャワーというつなぎ方ができます。これはけっこう楽しいです。
スタチューオブリバティーはシャワーの逆手側を頭上近くまで掲げたままでシャワーをする技です。この技には「トリクルダウン(trickle down:雨だれ)」という別名があります。シャワーとの繋がりもあってオシャレなネーミングだなと思います。
ハイローシャワーは、シャワーのボールを1つ高く上げているうちに直後のボールを低く投げて逆手に着く順番を入れ替える技です。3ボールにもハイローシャワーはありますが、検定技になっているのは4ボールのハイローシャワーだけです。
令和元年は14ボールシャワー
ちなみに令和元年の略式表記「R1」はサイトスワップとして成立しているのでジャグリング可能です(本来サイトスワップではアルファベットは小文字表記のほうが一般的ですが)。"R"は十進数でいうところの27を示す文字なので、"R1"は(27+1)÷2=14個のモノを投げるジャグリングです。基本的に奇数と1が並ぶ2桁のサイトスワップはシャワー軌道になります。
- 51⇒3ボールシャワー
- 71⇒4ボールシャワー
- 91⇒5ボールシャワー
- b1⇒7ボールシャワー
- ......
- r1⇒14ボールシャワー
......サイトスワップとは何?という方は下記の記事へ
つまり令和元年は14ボールシャワーの年なのです(こじつけ!)
14ボールとまではいかずとも、今年はシャワー強化の年にしてもいいかもしれません。 ではまた!
......エダ話、前の技は「ボディバウンス」(予定)
......エダ話、次の技は「ミルズメス」(予定)
......記事を読んでも動画を観てもうまくいかない人は、ジャグラーの知り合いに直接教えてもらいましょう。ジャグラーの知り合いがいない方は、糟啓堂ジャグリング教室へ。zoomでのリモートレッスンも承っております。