『半分、にわか雨。』......ゴ~チョです。
朝8時からマリンバのイントロとともに始まるドラマのタイトルっぽいですが、
実はこれ、今回ご紹介する技名の直訳だったりします。
ジャグリング検定の指定技紹介、今回から8級の技、その名も「ハーフシャワー」です。
ハーフシャワー(half shower)
どんな技?
上の1つ目の動画です。ここでいう「シャワー」はにわか雨のことではなく、後の7級必須技にて登場するジャグリング技のことを指しています。英語の“half”には【不完全な、不十分な】という意味もあります(日本語でも“半人前”といったりしますね)。つまり、ハーフシャワーとは「不完全なシャワー」ということです。右回りと左回りがあります。さらに、フォルスシャワー(false shower⇒偽物シャワー)という技もありますが、これは別名ウィンドミルといってハーフシャワーとは別物です。ややこしいですね。
Library of Juggling - Half-Shower
Library of Juggling - Windmill
上のGIF画像を見比べていただいて分かるとおり、ハーフシャワーもシャワーもフォルスシャワー(ウィンドミル)もボールを同じ方向にぐるぐる投げまわしている動きが共通しています。ジャグリング界ではどうもこの「同じ方向にぐるぐる回す」動きをシャワーと呼びたいみたいです。
オーバーザトップの兄貴分その1
上記の過去記事で、オーバーザトップは一粒で4度おいしいと書きましたが、その2度目のおいしさが今回のハーフシャワーです。つまるところハーフシャワーとは「片手だけずっとオーバーザトップ」という状態なのです。9級取得時点でオーバーザトップを充分に安定させていればハーフシャワーの習得はとても容易になります。
ちなみにオーバーザトップを一定周期で左右交互にやればジャグラーズテニスになりますし、すべてのトスをオーバーザトップにするとリバースカスケードになります。級はまたぎますが、ハーフシャワー、ジャグラーズテニス、リバースカスケード、これら3つの技は変に切り離さずに、並行して練習することをお奨めします。
こんな技につながっていく
- シャワー(5級必須技)
- ジャグラーズテニス(7級選択技)
- リバースカスケード(6級選択技)
- ハーフシャワー4ボール(3級選択技)
つながっていくと書きつつ、今回のつながりは前回の2イン1ハンドほど濃くないです。シャワーは“同じ方向にボールがぐるぐる回るイメージ”が共通しているものの、いざ練習してみるとリズムといい左右の仕事量のアンバランスさといい
まったくの別モンじゃん!
と思うことでしょう。ジャグラーズテニスとリバースカスケードはハーフシャワーと同じくオーバーザトップの派生技です。3つ合わせて「オーバーザトップ派生3兄弟」とでも呼んでおきましょうか。
そしてハーフシャワー、実はなんと4個版も検定技として登場します。
昔倒した敵が強くなって再登場!的なやつです。
初期に出会うアシンメトリー技
上記でリンクを貼った Library of Juggling のページでも触れられているのですが、ハーフシャワーはボールジャグリングの技を覚え始めて最初期に出会う「軌道がアシンメトリーな技」です。そのためかハーフシャワーは、ジャグリングをしながらステージを横移動したいときによく使われます。左右対称なカスケードでも横移動に支障はないのですが、なぜか横移動にはハーフシャワーが選ばれることが多いです。アシンメトリーな動きが、横方向へとはたらく力を想起させるのでしょうか。
今はルーチン研究がすすんだせいか昔ほどは見られなくなった気がしますが、僕が学生の頃はジャグリングサークルの一年生がつくるルーチンでは大抵この「横移動ハーフシャワー」が出てきて、見るたびに和んだものです。
ではまた!
......エダ話、前回の技はコチラ「2イン1ハンド」
......エダ話、次回の技はコチラ「アンダーザレッグ」
......記事を読んでも動画を観てもうまくいかない人は、ジャグラーの知り合いに直接教えてもらいましょう。ジャグラーの知り合いがいない方は、糟啓堂ジャグリング教室へ。zoomでのリモートレッスンも承っております。