日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

このお方こそ元祖ジャグリンドル?―ジャグリングが登場する作品の紹介(13)映画『菊次郎の夏』

どうも、ゴ~チョです。
今回ご紹介する作品は、言わずと知れた北野武監督作品です。久石譲作曲のOP曲も有名ですね。

映画『菊次郎の夏

菊次郎の夏 [Blu-ray]
 

ショタとジゴロのひと夏の旅

東京に住む小学3年生の正男は、祖母と二人暮らし。父は物心つく前に亡くなり、母は「豊橋に出稼ぎに行っている」と祖母から聞かされていた。夏休み、友達は家族で旅行に出かけてしまい遊び相手もいない。暇を持て余した正男は、なけなしのお小遣いと夏休みの宿題を鞄に詰め込み、単身、母に会いに行こうとする。しかし早々に中学生のカツアゲに遭う。そこへ昔近所に住んでいたおばさんが偶然通りかかり正男を助ける。正男から事情を聞いたおばさんは、さりとて子ども一人では心配だからと、自分の旦那に正男の道中案内人を命じる。チンピラを絵にかいたような体のこの男、無事に正男を母のところまで送り届けることができるのか...?

...と、いうのがざっくりとしたあらすじです。
子ども嫌いそうなオジサンと少年のコンビって、まあひとつの王道ですよね。

ジュラシック・パークのアラン・グラント博士とティムもある意味そうだし、リアル・スティールとかも僕はけっこう好きです。

いままでの誰よりもワザ数多いよ...

女房から渡された旅費はおろか正男の小遣いすらギャンブルで使い果たした男は、タクシー運転手がトイレ休憩に行っている隙にタクシーのハンドルを奪い走行。しかし運転が荒かったのか故障したタクシーを乗り捨て、(近くのホテルでひとしきり遊んでゴネて、ホテルマンに途中まで車で送ってもらってから)仕方なくヒッチハイクに挑みます。


ヒッチハイクで出会った若いカップルが、正男の旅の事情を知って同情し、旅の合間のひとときだけ一緒に遊んでくれます。芝生の広場に座ってお姉さんが投げているのは夏ミカンでしょうか!?

トスの手の位置が若干高いものの、安定してカスケードを続けているな
と思ったら、
右手の2in1ハンドに左手のマイムを挟み!

そこからハーフシャワーに移り!!

更には1up2upまで!!!


いままで紹介したどの『ジャグ作』(『ジャグリングが登場する作品』の略です。あしからず)よりも映ってる秒数の長いジャグリングシーン。そしてやってるワザの種類も多い!そう、1981年IJAチャンピオンシップジュニア部門2位のパトリック・デンプシー氏よりも!

 

juggling-gohcho.hateblo.jp

 

この方こそ元祖ジャグリンドル?

この“ジャグリングお姉さん”を演じたのは、元グラビアアイドルで女優の細川ふみえさん。
この映画の撮影のために習得したんでしょうか、以前からちょっとはできたんでしょうか。この映画の公開前後あたりで大道芸人との婚約を発表していたみたいなので、その彼の指導もあったのかもしれませんね。(その辺を調べると同時に出てくる「その後婚約破棄」「北野武との不倫関係」とか不穏なニオイがする文字列は華麗にスルー☆)いずれにせよなかなかの腕前です。
それはそうと、ジャグリングもできる元グラビアアイドルと言ってしまうと、以前このブログでも紹介したあの方の影がちらつきます。

 

juggling-gohcho.hateblo.jp

 

ある意味、細川ふみえさんが元祖だともいえるかもしれません。
とはいえ世のなか言ったもん勝ち、長く続けたもん勝ちですから、MAYUさんにはいつまでもジャグリングを続けていてほしいなと思います(最初に名を伏せた意味...)

家に帰るまでが遠足とはいうものの

ロードムービーものの映画って、旅のどのタイミングで「幕」にするのかは悩みどころですよね。

旅の目的達成時点で「幕」にして帰り道はご想像にお任せします(あるいは好評なら続編で描きます)
とするパターンか、
いやいや家に帰るまでが旅でしょうよ最後まで描きましょうよ。
というパターンか。

菊次郎の夏』の場合、“母に会う”が目的なわけです。そこに行きついた後の話の展開が、(盛り上がりとしてはピークを過ぎてしまったため)ちょっとダレちゃったなぁ、と個人的には思ってしまいました。展開の速い90分映画に慣れすぎたせいもあるかもしれません(『菊次郎の夏』は121分)

 

何にもする気が起きない夏の日に、ボーっとしながら観るにはちょうどいいかと思います。

ではまた!