日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

これもまたひとつの因と縁―仏教×パフォーマンス『おつとめ』に行ってきました

どうも、ゴ~チョです。
昨日2月17日に、香川県善照寺のイベント『おつとめ』を観に行ってきました。
都合で昼の部しか観られなかったのですが、今回はそのお話をしようと思います。

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仏教×パフォーマンス『おつとめ』に行ってきました

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仏教×パフォーマンス?

にわかには繋がりにくい2要素です。なぜ敢えてお寺が会場なのでしょうか。
実はこの善照寺のご住職と副住職、ご兄弟なのですがお二人ともジャグリングを嗜むのです。
住職の三原貴嗣さんはフットバッグで日本一に輝くほどの実力の持ち主、副住職の俊亮さんは「大道芸人とっしゃん」として大道芸もされるほどの嗜みっぷり。会場となる善照寺さん自体が、ジャグリングおよびパフォーマンスに対する理解といいますか造詣が深かったのだろうなという点がまずひとつ。

ジャグリングをするお坊さん「善照寺ブラザーズ」を詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ

yossense.com

そして、イベントの冒頭で副住職が話をされていた「お寺とはそもそも『生き方を学ぶ場所』。ならばお寺でも楽しく学ぶことのできる時間を作りたい」という主旨がもうひとつ。なるほど日本の大道芸がはじめ社寺の境内などで盛んであったこと、寺子屋のようにお寺が文字通り広く人々の「学びの場」であったことを考えると、このイベントは単に斬新な試みというよりも、お寺の原点回帰だというべきなのかもしれません。

余談ですが、フライヤーの絵を見たとき、“境内で芸を見せるパフォーマーを住職お二人が本堂で眺めている構図”だったので


「え、もしかして屋外でやるイベントなのかな...暖かい格好していこう...」

 

と思って覚悟していたのですが、実際に行ってみたらそんなことはなく、会場は暖かな屋内でした(そりゃそうだ)

まずは「おつとめ」から

会場の善照寺へのアクセスは、県外から来た人には少しわかりにくいなという印象でしたが、駐車場に続く分岐路付近で案内の方が立っていてくださったので無事たどり着くことができました(はじめ気づかずに一度、真裏の一般民家で行き詰まってしまったのは内緒です...)

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誘導灯代わりにジャグリングクラブを握っているところが、ジャグリングイベントたるや、という感じで良いですね。

案内に沿って会場となる本堂に入ると目の前には敷き詰められた座布団と、その先にジャグラーには馴染み深い大きなトランクとトランクスタンド

なるほどこちらが正面かー、と思って座ると案内スタッフの方から

「初めに住職による読経がありますのでご本尊の方を向いて座ってください」

との声。ついついトランクに注目してしまい、ご本尊が視界に入っていませんでした(罰当たり)。というわけで回れ右。こういうとき、身体の向きを簡単に変えられる座布団は便利ですね。

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「おつとめ」用に配布された本。読経はお二人ともよく通る好いお声でした。

大道芸人れもんさんのパフォーマンス

昼の部のパフォーマンスは、大道芸人れもんさん。普段は広島県を中心に活躍されている方ということで、初めてパフォーマンスを拝見しました。「れもん」の名のとおりレモンイエローの蝶ネクタイに、不二家のレモンスカッシュを彷彿とさせる白黒の水玉シャツといった出で立ち。

伊藤園 不二家 レモンスカッシュ(缶)350ml×24本

伊藤園 不二家 レモンスカッシュ(缶)350ml×24本

 

 

クラブ、ダイス、シガーボックス、ディアボロのカラーリングがレモンイエローで統一されていて見た目に爽やか。板4枚とシガーボックス6個を使った多段ローラーボーラーは、最前列で見させてもらったことも相まって大迫力でした。

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シガーボックス8個のツリーチンバランス。この状態でしばらくお喋りしていたのはすごい(箱はヘンリースウッディとお見受けしましたがいかがでしょうか...?)

↑れもんさんご本人からご指摘あり、シガーボックスはMr.アパッチさんが以前販売されていたものであることがわかりました。希少種ですね!もっとじっくりと観ておけばよかった。。。

 

 後の対談を聞いて分かったことなのですが、副住職とは学生時代のサークルの先輩・後輩にあたるのだとか(れもんさんは広島大学とおっしゃっていたので、サークルはJack-o’-Lanternさんかな...?)

↑副住職ご本人からのご指摘あり、お二人は『遊技団』所属だったことがわかりました。(ブログを読んで返信までくださりありがとうございます。)

広島大学大道芸サークル 遊技団 ~ジャグリング~

 

ちなみに夜の部の「Room Kids」を率いる「るきさん」こと岡本晃樹さんは、四国ジャグリングフェスティバル(通称:4JF)開催当初からゲストで呼ばれるほど、四国のジャグリングイベントでは所縁の深いパフォーマーのひとりです。

副住職 三原俊亮さんの法話

法話の内容は、「因縁果」について。

「因果」という言葉はよく聞きますね。原因と結果。我々をとりまく事象には必ずそのもととなる原因がありますよ、と。ただ、実は原因があるだけで結果に至るというわけではなく、その結果に至るまでに様々な「縁」を経由してたどりつくものなのだというお話です。

普段の法話では、このお話を現在から過去を鑑みる形で「今の自分があるのは様々なご縁のおかげなのだよ」という感じで締めくくるそうなのですが、今回は集まってくれた子どもたちに向けて「未来で果実を実らせるためには、いま種まきが必要なんだよ」とおっしゃっていました。この『おつとめ』イベントも種まきの一つなのだそうです。

余談ですが、副住職がiPad片手に法話をされてるお姿を見て、「うーん、来てるね、ミライ」と勝手に思っていました。


ラーメンズ『ATOM』より「アトム」

大きな「果」が実るように育てていきたいイベント

いろいろと初めての試みで、運営側にも手探り感のあるイベントでしたが、ご住職ふたりのお人柄なのか、ご本尊を目の前にした本堂にいることも忘れる(罰当たり)ような、終始なごやかな雰囲気で過ごせました。

 副住職いわく、お昼の部は想定よりも子どもの観客の割合が低かったそうです。想定した客層への訴求方法、集客方法については確かに色々と工夫の余地がありそうでした。せっかくの面白いイベント、もっとたくさんの方に足を運んで観ていただきたいですもんね。

 『おつとめ』イベントが因果の種だとしたら、様々なご縁で繋がってそれに呼び寄せられた僕にも、種を大きな果実にまで育てるための役割があるのかもしれません。

最後となりましたが、イベントにご招待してくださった企画・制作の山本健一さん、素敵なお誘いありがとうございました。

ではまた!