日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

ジャグリングが登場する作品の紹介(6)―天堂きりん『そして、晴れになる』1巻

こんにちは、ゴ~チョです。
「マジックバー」というのはちょくちょく聞きますが
「ジャグリングバー」ってあんまり聞かないですよね。
ジャグラーがマジックバーでマジシャンに混じって出演してるから
ジャグリングのみに絞っている店舗が少ない
ということなのだと思いますが。
(あと天井の問題かなぁ...)

 

あとはワンドリンク付き1500円とかで
ダンスやら楽器演奏やら観賞できるイベントの中に
ジャグリングが混じってたりしますね。
今回紹介する作品にもそういった場所が出てきます。

 

天堂きりん『そして、晴れになる』1巻

そして、晴れになる 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

そして、晴れになる 1 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

 

とある家族の各人物に焦点を当てたオムニバス

時任(ときとう)家の母、伯母、長女、次女に
それぞれ焦点を当てたストーリーが展開されていきます。
2巻では長女の幼馴染み視点の話もあります。

そして、晴れになる 2 (マーガレットコミックスDIGITAL)

そして、晴れになる 2 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

 

登場人物は関西弁で会話し、微量にローカルネタも入っていて
関西出身の僕としてはとても馴染みやすかったです。
(逆に関東の方だと読みにくくなったりするのでしょうか)

 

ジャグリングが出てくるのは1巻の第3話第4話です。

 

江田くんが絶妙にジャグラーくさい

次女の職場で働く江田玲二という男性が
実はジャグリングをやっているという設定で登場します。

  • やせ型の長身。
  • 普段は眼鏡で、パフォーマンスのときは外す。
  • 草食系のおとなしそうな顔立ち。

ジャグリング経験者には頷いてもらえると思いますが
これけっこうジャグラー男子に当てはまる外見です。

 

「ジャグリングなんて変わった趣味持っているなら、ひょうきんな人が多いだろう」

 

みたいなのは偏見ですよ。


パフォーマンス中は頑張って陽気に振舞っていたり、
もちろん元から陽気な人もいますが。

 

そして、妙にリアリティを感じたのは江田君の腕前です。
有給休暇使って出場した海外の大会で6位だったり
最後の大技がクラブ7本のカスケードであったりという部分です。
ジャグリングをろくに見たことがない人だと
簡単に10本投げさせたりしてしまうと思うのですが
天堂先生はその辺の難易度の現実をよくわかってらっしゃる。
それだけでむやみに好感が持てます。


道具のサイズ感が惜しい

ジャグリングシーンはクラブを投げる描写が中心でした。
やはりジャグリングのリアリティをしっかり押さえているようで
放り投げた道具が等間隔に空中静止しているような
「いわゆるシャワー」(下図参照)はありませんでした。

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他にはデビルスティックやディアボロを扱う描写もありましたが
フォームや軌道に破綻のないちゃんと取材された画でした。

 

ただ、アシスタントさんが描いた部分なのか
ときどきクラブのサイズ感がおかしい作画があったりしました。
(ハンドル部分が完全に手に収まる長さだったり...)
そこは少し残念です。

 

江田くんの再登場を求む

1巻で江田くんは次女とフラグを立てつつも
遠くへ旅立ってしまいます。そして2巻でも登場せず。
どうやら定期連載ではないらしく、次巻の目処はまだ立ちませんが
天堂先生は続きを描く気はあるようなので3巻での再登場を期待しましょう。

ではまた!