日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

『メギド72』ニバスのジャグリングモーションをジャグラーが検証してみた

悪魔となら、変えられる未来がある。
ゴ~チョです。

 ジャグリングをするキャラクターが登場するスマホゲームがあると知り(もう少し前から知ってはいたのですが、インストールをしたのはふた月ほど前です)、プレイしてみたら予想以上に面白く、ハマってしまったので、ゲーム自体の紹介とジャグリング描写の検証をしたいと思います。

絶望を希望に変えるRPG『メギド72』

メギド72

メギド72

  • DeNA Co., Ltd.
  • ゲーム
  • 無料

apps.apple.com

play.google.com

 

メギド72 公式サイト|絶望を希望に変えるRPG

【公式】メギド72ポータルサイト

2019年日本ゲーム大賞受賞おめでとうございます!!(2020.03.23追記←更新遅いな...)

メギド72の世界観

 このゲームを、言葉の正確性よりもわかりやすさを優先して一言でまとめるならば

天界と魔界の大戦争勃発を食い止めるべく奔走する人間界の少年とハミダシモノの悪魔たち

の話です。
 メギド72では世界は「輝界(きかい):ハルマニア」「臨界(りんかい):ヴァイガルド」「宵界(しょうかい):メギドラル」の三層構造になっていて、それぞれの住民をハルマヴィータメギドと称しています。ハルマとメギドは、通常のヴィータでは視認できない「大地の恵み(フォトン」というエネルギーを操り超常的な力を発揮することができるため、ヴィータの伝承では天使や悪魔として語られていたりします。

 立ち位置としては、ハルマニアはヴァイガルドの文明の発展を見守っている一方、メギドラルはヴァイガルドのフォトン資源を狙って侵攻を企てています。大昔に一度、ヴァイガルドを戦場にハルマとメギドの大戦争(=「ハルマゲドン」)が起きかけましたが、ヴァイガルドが甚大な被害を受けたのを機にハルマニア・メギドラル間で不可侵条約のようなものが結ばれて一旦は収束しました。しかしメギドラル側はあきらめたわけではなくヴァイガルド侵攻および「ハルマゲドン」勃発を虎視眈々と狙っており、さまざま陰謀を巡らせます。

 ただ、メギドラルも一枚岩ではなく、中にはハルマゲドンに異を唱えるメギドもいました。そうした上層の意に沿わないメギドたちが、魂をヴィータの肉体に閉じ込められてメギドの力を自力で解放できない状態でヴァイガルドに放たれ、「追放メギド」と呼ばれます。追放メギドたちは、ヴィータでありながらフォトンが見え、「ソロモンの指輪」という追放メギドの力を解放できるアイテムを持つ主人公とともに、ハルマゲドン阻止のためにメギドラルに立ち向かっていきます。


 「追放メギド」の能力制限と発現のしくみをどう説明すればわかりやすいか考えていたら、特定の世代、特定の層にだけバチっとはまる喩えがひとつ見つかりました。
追放メギド=蔵馬(幽☆遊☆白書です。

 
 つまり、並の人間「南野秀一」の肉体(ヴィータ体)に妖狐蔵馬の魂(メギドの魂)が無理やり入った状態なので故郷の魔界にいた頃のようなフルパワーが出せなくなっているのです。蔵馬にとっての「前世の実」にあたるのが、追放メギドにとっての「ソロモンの指輪」です。

 そして、蔵馬に「南野秀一」という人間界での名前があり、人間としての育ての(南野秀一としては生んでもらってもいる)親がいるように、追放メギドにもヴィータとしての別名があり、ヴィータの家族がいます。(厳密に言うとそれ以外にもメギドがヴィータ体を手に入れる方法があるようなのですが、ネタバレにもなるのでここでは省略します)

斬新なバトルシステムと個性豊かな悪魔たち

 バトルは独自の「ドラフトフォトンシステム」というルールを採用しています。敵含めすべてのキャラクターは得たフォトンの種類(アタック、スキル、チャージ)によって発動できる技が決まっています。プレイヤーは、敵味方が対峙した中央からランダムに出てくるフォトンを交互に取り合って各メギドに分配して行動を決めていきます。

 独自システムゆえに慣れないうちは戸惑いますが、「相手にスキルを打たせないためにスキルフォトンを囲い込む」「味方同士で技の発動タイミングを合わせるためのフォトン分配」など、パーティーやアイテムを吟味しきったあとも戦闘で頭を使う要素があるのは個人的に好みです(それが面倒な人向けに、コンピュータが自動でフォトンを分配してくれる「オートモード」も備わっています)。


 そして、現在総勢130体にのぼる個性豊かなメギドには、レアリティの優劣がありません。戦局によって得意不得意はあれど、どのメギドを育てても第一線で活躍してくれます。それはつまり、“自分の好きなキャラクターで、ネタではなく本気パーティーが組める”ということ。130体もいますから、ヴィジュアルも多種多様です。一部の例を挙げると、

【女性キャラ】

天然、修道女、クールビューティ、セクシー、魔女、幼女(のじゃロリ、夢女子、ツンデレ、けも耳、小悪魔)、ゴシック、魔性、文学少女、金髪褐色、野生児、オッドアイ、ジト目、メガネっ子、ナース、ポリス、マタドール、歌手、貴族、広島弁......

【男性キャラ】

軟派長髪、硬派長髪、ガチムチ、ドレッドヘア、不良、執事、画家、吸血鬼、人外頭部、ネイティブアメリカン、クズ男、マッドドクター、ショタ(お坊ちゃま風、バトル漫画風、冒険者風、浮浪児風)、俺様、ツンデレ、けも耳、糸目(本気時開眼)、イケおじ、坊主、パパ、ギャンブラー、関西弁......


あなたの性癖に刺さるメギドがきっといるはず。

72ってなんだ

 「悪魔」「ソロモン」と聞いてピンとくる方もいらっしゃるかと思いますが(恥ずかしながら僕は知りませんでした)、メギド72のキャラクターは、古代イスラエルの王であるソロモン王が従えていたとされる72柱の悪魔をモチーフにしています。

えっ、さっきメギドは130体と言ってたけど、72だと数が合わなくね?

その通り。当初はソロモン王の72柱の悪魔から名前を冠していました(この元祖72体を「祖」シリーズと呼んでいます)。しかし現在は、その他の悪魔伝承などからも名前を拝借し(これらを「真」シリーズと呼んでいます)、130体に至るというわけです。

メギドの名前の元ネタとなった悪魔を調べてまとめてらっしゃる記事があったので載せておきます。

boxcars-snakeeyes.hatenablog.com

肝心のジャグリング悪魔はどうした

 気をつけないとゲームの紹介だけで文量が埋まってしまいそうですが......肝心の「ジャグリングをする悪魔」はいったいどんなやつなのか、といいますと

 

ニバス立ち絵

 

画像引用元:ニバスの詳細情報 - 【公式】メギド72ポータルサイト

megido72-portal.com


名前:ニバス(Nybbas)

「もともとは幻視を司るメギド」で「組織の中では下級のペテン師メギドだと軽んじられていた」そうですが、名前の元ネタとなった悪魔も幻視を操る下級悪魔で、地獄の宮廷道化師長だったらしいです。

モーションについて

 メギドにはそれぞれ固有の「通常攻撃」「スキル攻撃」「覚醒スキル」「奥義」「勝利モーション」の動きがあります。ニバスにおけるそれぞれの動きはこんな感じです。プレイ中の動画を貼り付けてしまうと著作権的にアレなので、メギド公式Twitterアカウントが公開している奥義と勝利モーションのシーンだけ下にリンク貼っておきます。

  • 通常攻撃⇒クラブ1本をただ投げつける。
  • スキル一回目⇒クラブをサイトスワップ"300"したあと敵に1本投げつける(背中から1本補充)
  • スキル二回目⇒クラブをサイトスワップ"330"したあと敵に2本投げつける(背中から1本補充)
  • スキル三回目⇒クラブをサイトスワップ"3"したあと敵に3本投げつける(背中から1本補充)
  • スキル四回目⇒クラブをサイトスワップ"4"したあと敵に4本投げつける
  • 覚醒スキル⇒アタックフォトン、スキルフォトン、チャージフォトンをカスケード
  • 奥義⇒小躍り(ジャグリング要素なし)
  • 勝利モーション⇒クラブ2本でトスとスイングのシーケンス

 

 
 メギドの必殺技である奥義(このときだけメギド体の本性が出てくる)のときにジャグリングしないのは少し残念ではありますが、モーションにおける個人的な感動ポイントは下記6点です。

  1. トスがシャワー軌道ではない
  2. 1~3本ではカスケード軌道、4本ではファウンテン軌道になっている
  3. カスケードではクラブがシングルスピン、ファウンテンではダブルスピンでクラブの最高到達点も高めになっている
  4. ジャグリング中に身体が左右に揺れている
  5. 投げつけ攻撃がジャグリングからの流れで自然に入るアンダースロー
  6. 勝利モーションで2本のトス&スイングのシーケンス


 1については、ジャグラーが食いつく最低条件かな(上から目線)とも思います。

 2もクリアしているのは素晴らしい。ジャグリングの動きについて、やっつけではなくちゃんと勉強してるな(上から目線)と思います。

 3、4は芸が細かいですね。ファウンテンが敢えてシングルスピンだったら、かえってジャグラーが食いついた可能性もありますが。

 5も「ジャグリング中に前に投げるとしたらどうなるか」について、動画や実際の大道芸等を見まくって分析したのではないでしょうか。開発者コメントリレーをみていると、実際、メギドに動きをつけるときは打合せ時にスタッフさんが実演してイメージ共有したりしているようです(さすがにジャグリング実演は叶わなかったようですが)トンファー使いのメギドのモーションのために本物のトンファーを購入するあたり、リアリティを追求する姿勢に敬服です。

開発者コメントリレー - 【公式】メギド72ポータルサイト

 そして6、僕がクラブを使ったニバスのモーションで一番感動しているのはこれかもしれません。待機モーションやスキル発動時のクラブの扱い方は明らかにジャグリングのそれでした。しかも、ジャグリングをやっている人間が見ても、ちゃんとジャグリングしてると思える完成度です。しかし、勝利モーションのニバスの動きはあまりジャグリングっぽくありません。ジャグリングでクラブ2本だけを使った動きというのは、あることにはありますがあまりメインというわけではありません。ニバスのこの動きはどちらかというと女子新体操のクラブ演目の動きに近いな、と思いました。ただ、クラブの形は明らかにジャグリングクラブです。同じ「クラブ」を使う種目であるとはいえ、一人のキャラクターに異なる二種目の動きをブレンドさせた貪欲さはすごいなとしみじみ思います(ジャグリングのほうでしっくりくる動きがなかったのかもしれませんが)

ジャグリング関係なしに強い

 ニバスはその火力の高さのあまり、界隈では「ゴリラ」とあだ名されることもしばしば。実際、敵をその自慢のクラブでサクサク倒していく様は爽快です(そんな無双状態になるまでに時間がかかったりフォトン運に左右されたり、高防御力の相手には通用しなかったりと、彼女も万能ではないのですが)ジャグラーのよしみでパーティー加入のつもりが、いつの間にか第一線で活躍してくれています。

リジェネレイトニバスにはぜひ他の道具にもチャレンジしてほしかった

 さて、結局のところガッツリとジャグリングしているところはここではお見せできていませんが(大きい声では言えないがニバスのプレイ動画をYoutubeとかに上げてる人は結構いるからそこで見るか、真に応援する気持ちがあるならばゲームをインストールして自分の眼で確かめてみてください......)、モブやザコ扱いでなくここまでしっかりと丁寧な描写のジャグリングを使って戦闘するキャラは、今のところなかなか珍しいのではないでしょうか(漫画『からくりサーカス』でディアボロとクラブを使って戦うキャラがいたけど秒でやられてたんだ...)

 ゲーム中では同名キャラで性能が変化した「リジェネレイト(再召喚)」版が実装されている者もいるのですが、ニバスのリジェネレイトはまだいません。せっかく悪魔がジャグリングしているのですから、もし今後「リジェネレイトニバス」が実装されるならば、ディアボロビルスティックといった、まさしく「悪魔」の名を冠した道具を操っている姿を拝んでみたいものですディアボロは偶然似ちゃったけど語源は悪魔と無関係らしいですね)

 

↑と、言っていた矢先(2020年1月)にリジェネレイト登場しました。残念ながらジャグリング道具は手放してしまったようです。ただ、初登場時のイベントクエスト中のストーリーにて、どうやらビルスティックを扱っているらしき描写があり、そこには思わずニヤリ(2020.03.23追記)

 

 

ではまた!