日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

大学を越えて新入生の憧れに―ジャグリングドーナツライブ2017感想(2/2)

どうも、ゴ~チョです。

さる5月6日(土)、Juggling Donuts Live 2017を観てきたので感想を書きます。
Juggling Donuts Liveとは、京都大学の団体である京都大道芸倶楽部Juggling Donutsが毎年5月に行う公演です。京都府立文化芸術会館のしっかりした舞台を使用して、無言劇を織り交ぜながらジャグリングを披露していく物語仕立てのショーです。
昼夜2回公演のうち、僕が観たのは夜の回です。昼の回をご覧になった方とは印象が異なるかもしれません。

juggling-gohcho.hateblo.jp

 

の、続きです。個々の演者について書きます。

個々の演者について

少年1(デビルスティック)

堅実で丁寧なルーチン。ノードロップ(夜の部)は流石です。一番手というのはルーチンの完成度次第でその後の流れを良くも悪くも左右するので、彼は今回とても良い仕事をしていたと思います。

チンピラ(シガーボックス)

長身を活かしたダイナミックな足技とスイング技。ドロップはやや多めでしたが、最後の5シガーはキッチリ一発で決めてくれました。ただ、5個目の箱は「あ、自分でソデからとってくるんだ...」と思ってしまいました。贅沢を言えば5個目もティッシュボックスから出てきてほしかった。

子ども(ヨーヨー)

物語パートの演技が子どもの無邪気な感じが出ててよかったです。
ルーチンは、いい意味で「スピナーらしくない」動き。妙な色気があります。需要があるかは別として、女の子役も普通にこなせそうだなと思いました。
犬の足跡柄のパーカーが可愛い。

お父さん(ボール)

奈良大BLOSSOMぴよぴよチャンさんのブログ『ぴよっと花びらノート』にて、ジャグラーの生態について4分類する記事があります。

piyochan0blossom0.blog.fc2.com

この分類に沿って言えば、彼は生粋の「演技」志向ではないかと思います。今回の演者の中で、トーリーの流れと最もリンクしたルーチンを演じていました。父親が、子供時代への憧憬にひたる様子がとてもよく伝わりました。

チンドン屋ディアボロ

個人的には今回の演者の中で一番好きなルーチンです。音の拾い方が巧い。「U.F.O.の...」という歌詞部分に合わせて、スティックグラインドさせたディアボロをUFOっぽく見せていたところが特に好きです。


フジファブリック (Fujifabric) - 銀河(Ginga)

屋台のお兄さん(クラブ)

スイング系3クラブ4クラブの技を中心に推したルーチン。決めポーズ時のクラブの収め方がかっこいいです。時々入るフラットスローも良いアクセントになっていて綺麗でした。最後は5クラブカスケード。将来的には5クラブのスイング技も見てみたいですね。

少年2(デビルスティック)

少年1との差別化からか、デュアル(2本)メインのルーチン。デュアルメインでもルーチンを成立させてしまえるのは、技数の多さと確かな技術力の証拠でしょう。スティックをL字型に配置した状態からのダブルキックアップが斬新でした。今回の(というより毎回そう思いますが)スティッカー二人はどちらも上手ですね。ただ、それだけに、技術的な意味でも演出的な意味でも、願わくば仲直りした少年二人のペアルーチンが観たかった......

もはや伝統芸能

チンピラの荒っぽい力強さであったり、チンドン屋トリックスター性であったり、子どものイタズラっぽさであったり、どの演者もジャグリング自体の面白さを充分に残しながら、個々の役柄に沿ったキャラクターをしっかり演出していたと思います。本当に毎度思いますが、毎年一定水準以上の演者を安定して輩出するJuggling Donutsさんはすごいなぁと、羨望の念を禁じえません。ドーナツライブは今年も変わらず、大学の枠を超えて津々浦々ジャグリングサークル新入生の憧れの的となるのだろうと思います。

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ではまた!