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日々是ジャグリング

ジャグリングを通じて感じたこと考えたことを綴っていきます。

【感想】夢奇房 第14回公演『ナイトショーは大胆に』

公演 ジャグリング レビュー

ご無沙汰しています。ゴ~チョです。
2月末に東京に遊びに行ってから体調を崩して
予定より更新が滞ってしまいました。

今回は2月26日に上演された夢奇房『ナイトショーは大胆に』
の感想を書いていきます。

夢奇房 第14回公演『ナイトショーは大胆に』

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www.yume-kibou.com

 

2004年から毎年公演を打つ由緒ある団体

夢奇房さんは団体名に「奇」の字があるとおり
奇術研究会出身の方々を中心に立ち上げた団体のようです。

夢奇房 -マジック・ジャグリングを主体としたエンターテインメントチーム-

奇術を中心に、ジャグリング、ダンスなど他の舞台演芸を取り込み
今のスタイルになったのでしょうか。
2004年から毎年新作を上演されていますが
私自身は夢奇房さんの作品を観るのは今回が初めてです。

 

盛り沢山の要素と破綻させない構成の妙

『ナイトショーは大胆に』に登場する演目の種類をみてみると

 

ダンス、マジック、ジャグリング、マイム、楽器演奏、歌...

 

演目を書き出すだけでも盛り沢山であることがお分かりかと思います。
さらにここに物語のエッセンスとして

 

友情、ミステリー、サクセスストーリー

 

といった要素まで加わります。

 

これだけの要素を詰め込んだら物語がとっ散らかりそうですが
そこは老舗の安定感なのか、破綻させずに見やすく構成されています。
クライマックスの怒涛の伏線回収は爽快でした。
キャバレーという舞台設定のおかげで演目の大部分を
パフォーマンスそのもの、いわゆる“劇中劇”としてみせられたことも
一因ではないかと思います。

 

全ての演目に物語の進行上不可欠な“解釈”を求められると
観る側はなかなか疲れてしまいますからね。

 

公演は間に10分の休憩を挟んだ2部構成になっていたのですが
後半の冒頭に、登場人物たちが前半のあらすじをおさらいする場面が
設けられる工夫も見られました。

 

時折くどさを感じる

ジャグリング以外の演目を見慣れていないから
というのもあると思うのですが
全体的にマジックの演技が少し長く感じられました。
1つの演目の中で緩急の異なるBGMが3、4曲変わるのも落ち着きませんでした。
使用曲を絞って、コンパクトに演目をまとめたほうが
見やすいんじゃないかと個人的には思ってしまいます。

 

学生マジックの大会規定が7分らしいので
マジック畑の人には違和感を与えないのかもしれませんね。
そういった方は、短くすると逆に物足りなく感じるのでしょうか。
BGMの扱いも、ジャグリングとマジックで違いが見られて面白いですね。

 

ただ、そんな僕でも見やすかった演目が
Mr.バンカー(武井 尚志さん)のマジックです。
マジック用の小道具をキャラクターの特徴に合わせて加工するだけでも
それなりに大変なはずなのに、彼の演目には物語があり
しかもそれが全体の物語の流れに寄り添っていました。
コミカルな演出も、老獪な役柄にどこか憎めないとぼけた一面を与える
良いエッセンスになっていました。

 

脇の活躍にグッとくる

物語の主軸となるのは
とある陰謀をキャバレーから退けるための一致団結の模様なのですが
同時に、次代のスター達のサクセスストーリー
内包されているように感じました。

 

「裏方」ではあるものの、表舞台のステージに憧れる
アナウンス係のミーナ、バーテンダー&ウェイトレスのアルト&エミー
彼女らを励ますメイク担当のゴードンもといマーベラさん。
一歩一歩、前に進むしかない。進んだ先で何者にでもなれる。
といったことをチェスのプロモーション*1になぞらえて説かれていきます。


そして大団円に向かう最後の演目が彼女ら元裏方組に託されるという胸熱展開。

 

「まずやってみる。できないのは当たり前、できたら男前!」

ゴードン マーベラさんが言ったこのセリフが
個人的には気に入っています。

 

次回作も期待

当初は知人である星くんの活躍を目当てに観に行ったのですが
星くんの活躍はもちろんのこと(名前どおり輝いてました)
上質なエンタメ作品を観ることができました。
これを機に常連を目指そうと思います。

次回はJSP『春告鳥に花の香りを』の感想を書きます。
ではまた!

*1:ポーン(将棋の歩にあたる駒)が最終段に至ったとき、キング以外のどの駒にも昇格できるルール